効果的なピント合わせC 渡辺澄晴   

浅い被写界深度で主体を強調
  レンズには、1.4・2・2.8・4・5.6・8・11・16・22というように、絞り値を表す数字が書いてあります。この数字が大きくなるほど被写界深度は深くなります。そして20mm・28mm・35mm・50mm・85mm・・・・・・200mm・400mmはレンズの焦点距離を表します。絞り値が同じでも、この焦点距離が短くなるほど被写界深度は深くなります。そして被写体が遠くになるほど深くなります。
 このことから、広々とした風景写真をパンフォ-カスで撮るには焦点距離の短い広角レンズを使うのが有効だということが分かります。だからといって何でもかんでも被写界深度を深くして写せば良いというものではありません。絞ればその分シャッタ-スピ-ドが遅くなり、曇りや雨などの条件下ではカメラブレを起こすリスクがあります。また被写体によっては、あるいは作画意図によっては、レンズの絞りを開け、深度を浅くして主体を強調することもあります。
 写真は花の上を飛び舞う蝶を200mmの望遠レンズで写しました。このようなモチ-フは早いシャッタ-スピ-ドが要求されます。そのためにはレンズは絞らないでシャッタ-を優先します。その結果、主体の前後がボケて主体が浮き出て見えます。
しかし被写体は近くなるほど被写界深度は浅くなりますから、ピントはしっかり合わせましょう。言い換えれば望むところにピントが合わなければ、それはピンボケ写真なのです。
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広々とした風景は全体をパンフォーカスでシャープに写すことですが、しかしせっかくパンフォーカスで写しても、雨や曇りなど天候や時間によってはカメラブレを起こします。撮影条件の悪いところの撮影は必ず三脚を使いましょう。そして作例写真のような被写体はレンズを絞らず主体の前後のボケを利用します。
 結論として、パンフォ-カスを目的とした撮影は点距離の短い広角レンズ。ボケを利用するには望遠レンズが有利ということになります。

by yumehaitatu | 2008-09-06 22:30 | 写真雑学 | Comments(0)

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