効果的なピンと合わせB 渡辺澄晴   

○パンフォ-カスによる画面効果
ある距離をもった被写体にピントを合わせると、その被写体の前後にあるものにもピントが合ったようにみえます。このことを被写界深度といいます。いま近距離の物から徐々に遠方にピントの位置をずらしていくとある一点から無限遠までピントが合ったように見えます。そのある一点を過焦点距離といい、その距離の1/2から無限遠をパンフォーカスという事は前号でも述べた通りです。
具体的に作例で説明します。この作例は35mmのレンズをf11に絞って写しました。この場合の過焦点距離は3.4mとなります。3.4mという距離は、作例写真では前列から3列目付近です。従ってパンフォ-カスは3.4mの1/2の1.7mから無限遠になります。1.7mは写真では前列の1列目になります。

○スナップ写真はピントを固定
 いまのカメラはピンも露出もすべて自動です。だから撮影はすべてカメラにまかしておけばいいのですが、被写体が常に動いている祭りや街のスナップなどは、瞬時のチャンスを逃がすことがあります。このような被写体は、フォ-カス機構をマニュアルにした過焦点距離での撮影が便利です。そこで、その過焦点距離を前号の計算式にしたがって、次のような表にしましたので参考にしてください。

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この表で分かるように、焦点距離が短い広角レンズほど、そしてレンズを絞るほど、過焦点距離が短くなります。つまり同じf8でも50mmレンズでは過焦点距離は9.4m。35mmのレンズならf8にすると過焦点距離は4.6mになります。パンフォ-カスはその1/2の2.3mから無限遠になります。28mmなら同じf8でも過焦点距離は3.0m。その1/2の1.5mからがパンフォ-カスになります。例えば28mmレンズを2mに固定し、カメラの露出モ-ドを絞り優先にして絞りをf8にセットしておくと、約1mから無限遠までの範囲がいちいちピントを合わすことなく撮影できます。
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by yumehaitatu | 2008-08-03 12:52 | 写真雑学 | Comments(0)

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