効果的なピント合わせA 渡辺澄晴   

 花は最も人気がある被写体といっても過言ではないでしょう。その人気の原因は、美しい。身近なところで写せる。温室や花やさんを含めれば世界中の花が一年中楽しむことができる。クローズアップしてフォルムの意外性を表現できる、などが考えられます。

 ハイキングや旅行で花と出合ったとき、先ずその花の生息環境、つまり周囲の状況を写し込んでこそ、その場の雰囲気が表現されるわけです。高原や湿原・花畑は、背景の山や雲・樹木など周囲の環境にこだわって、風景として作画することを心がけましょう。

 この風景に適したレンズは、昨今のデジタルカメラに常備されている広角から望遠までの焦点距離をもつズ-ムレンズが1本あれば十分です。特に風景写真は、広角レンズで広々と写すのが一般的です。基本的には画面の手前から奥までしっかりしたピントのパンフォ-カスを心がけてください。そのパンフォ-カスにするには過焦点距離を知ることす。

 過焦点距離とは、ある風景の一点にピントを合わせると、その前後の物もピントが合っているように見えます。これを被写界深度といっていますが、いま、近距離の被写体から遠方へとピントの位置をズラしていくと、ある距離でその被写体から無限遠までピントが合ったように見えます。
 この距離を過焦点距離といいます。そして手前の深度は過焦点距離の1/2になる性質があります。これらの関係は計算で出すことができます。

過焦点距離は
(焦点距離×焦点距離×30(単位mm))÷絞り値
例えば焦点距離35mmで絞りf11のときの過焦点距離は
(35×35×30)÷11=3.34。

 つまり過焦点距離は約3.4mとなります。この距離にピンとを合わせれば、前方の深度は過焦点距離の1/2ですから、この場合は前方1.7mから無限遠までのパンフォ-カスが可能になります。このことからパンフォ-カスは焦点距離が短いレンズほど、そしてレンズを絞るほど効果があることが分かります。話しが少し難しくなりましたが、以上のことを踏まえて次回はもっと噛み砕いて効果的なピンと合わせの方法をお話します。
作例「群生する水芭蕉」
28mmレンズを11に絞って撮影。この場合の過焦点距離は約2mです。したがって、手前1mからパンフォーカスになります。
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by yumehaitatu | 2008-07-05 23:18 | 写真雑学 | Comments(0)

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