露出補正と月の撮影   


露出補正と月の撮影    渡辺澄晴

 露出は被写体の明るさに対し、ISO感度とレンズの絞値、シャッタースピ-ドで決まります。
撮影に際し先ずISO感度を200か400にしておけば、普通の風景や人物などはカメラの自動制御機能により、適正露出が得られます。

 しかし前回お話したように、背景によっては露出補正をしないと満足な結果が得られないことがあります。
 露出補正とはカメラが制御する露出を自分の好みで変える事で、全体に明るいト-ンの(ハイキ-調)や全体に暗いト-ンの(ロッキ-調)など、作画意図に応じた露出表現をしたい場合などにも使います。
 つまり適正露出とは自分で満足できた露出であり、見る側にも納得してもらえる露出が適正露出なのです。

 いま日本の探査衛星《かぐや》が月を回り月の表面を克明に調査しています。月や太陽はカメラの撮像面にレンズの焦点距離の100分の1に写ります。
 月を大きく写したいときは少なくも焦点距離500mm以上の望遠レンズが望まれます。さて問題は月を撮るための露出ですが、満月ならば日中野外で撮る同程度の露出で容易に写せます。

 カメラをISO200にセットすると、絞り16でシャッタ-速度は1/125~1/250ですが半月では絞りを11に、三日月ではさらにもう一段程度露出を加えます。
 月食の場合も普通の月の撮影と同じですが、月の表面のディテ-ルを綺麗にだすには露出過度にならないように注意してください。
 500mm程度の望遠レンズでは撮像面に5mmしか写りませんから、カメラをオ-トにセットしたままですと月は露出過度になり白い球になってしまいます。
 月の撮影は必ずマニュアルモ-ド(手動)で写します。月の光は食分が進むにしたがって暗くなるので露出を増加する必要があります。満月の露出を1とすると、各食分にしたがって概略下記のような露出倍数を必要とします。これを参考にして露出を補正してください。
ISO 感度を400に設定すると満月なら絞り22で1/250~1/500で写せますが、月が皆既になった時は絞り5,6で1/15程度になります。
f0018492_22361190.jpg

by yumehaitatu | 2008-06-07 22:34 | 写真雑学 | Comments(0)

<< 開成町のアジサイ祭 山本映一先生再会 >>