堀田 義夫の「やぶにらみ論法」(32)   

堀田 義夫の「やぶにらみ論法」(32)

~昔の名前で出ています~


 本会の事務局長、伊藤彰洋氏が横浜美術協会の展覧会で協会大賞(50万円)を獲得した。また、高橋洋子・大島丁未子の両氏が会員に推挙された。会員になると公募作品の審査を義務づけられる。また、夏目克幸氏も横須賀市民展で市長賞(5万円)を受賞した。
おめでとうございます。

 だが、拙著「写真三昧五十年」の第三話「アマチュア百態」の項に「趣味とか道楽というモノは上手になってちょっぴり人に差をつけて優越感を持ちたいという気持ちが働きます。ここで問題になるのは「上手になってちょっぴり人に差をつける」といった「上手さ」を誰が決めるのでしょう。
 どこそこのコンテストで入賞した。なんの展覧会で受賞したことがある。あるいは写真雑誌に作品が載った。個展を何回開いた。といったことがアマチュア写真家の格付けと思いこんだり、絶対的権威を得たり、与えられたりしたかのような錯覚にとらわれている人がいるのが怖い」と書きましたが、そんなことにならないことを祈念する。 

 ところで、この季節写真展は花盛り、拙宅には展覧会案内がやたらに郵送されてくる。そこで気づいたことだが、グループ展の場合、賛助出品とか特別出品とかでそのグループを指導している先生の作品が飾られているが、たいていは生徒の作品の方がよい。公募展の場合でも審査員より一般応募者の作品レベルの方が高いといったことが目につく。それは前述のように「先生とか審査員」といった絶対的権威を手にしたと思っている連中の、「このくらいで、いいだろう」という思い上がりから、くだらない作品と気づかないで出品しているからだろう。
 確かに先生とか、審査員を委嘱されるような人は過去にそれなりの実績があったのだろうけれど、「昔の名前で出ています」といった小林旭の歌のようじゃ駄目だ。 

 偶然、二人の天才演歌歌手の話を聞いた。
 八代亜紀さんは「 若い頃のはずんだ声を、もう一度取り戻したいと思うのだが、それは無理だと感じた。だから、これからはキャリヤを活かして新境地を切り開きたい」。
 小柳ルミ子さんは「五十四才になり、デビュー曲の瀬戸の花嫁を、いま歌うとキーが2度上がっている。35年使っている声帯だから毎日ボイスケアーに専念している。その結果だ」という。
 いつまでも「昔の名前で出ています」ではなく、過去を踏み台に努力して、自分を変えようとする姿勢には脱帽した。ぜひ見習いたいものである。

by yumehaitatu | 2006-12-02 22:43 | やぶにらみ | Comments(0)

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