堀田 義夫の「やぶにらみ論法」(30)   

堀田 義夫の「やぶにらみ論法」(30)

借金人生からの脱却


 今年の夏は、わたしにとってはきつかった。大げさな 言い方をすれば、無事に越せるかな?とも思った。午前中はボヤーとして何の仕事も手につかない。書斎に簡易ベットをしつらえてウトウトしている始末。日頃 見ることもないテレビを眺めながら無為な時を過ごす 状態だった。そのテレビを見て感じたことを今回のテーマに取り上げよう。
時々テレビ画面に登場するタレントさんの話である。「ボクは貧乏な家庭に育ったので、なんとしても金持ちになりたかった。プロ野球の選手、歌手、映画俳優と 夢を追い続けていろいろ辛酸をなめたが、幸い20代で映画の主役に抜擢されたり、歌で大ヒットをとばすことができたり、30代のときには使い切れない程の大金持ちになりました。さらに事業にも乗り出し順風満帆の人生でした。
 ところが映画界の衰退、バブル時代の終焉という時流の中で大きな借金を抱えることになりました。それを  期に、いままで軽視していたテレビ出演にも積極的になり、ばかばかしいとおもっていたバラエティ番組にも背は腹に代えられないので開き直って出演しました。
 それが大受けして、いまがあるのです」という内容でした。
 それに対して司会者の「本格的俳優の○○さんが バラエティ番組のタレントとして再登場することに抵抗はありませんでしたか?」という質問に対して、「娘の一言が効きました。テレビに登場するタレントは バカか利口か分からないと思っているんじゃないの、それは間違いよ。視聴者はみんな分かってみているんだから、お父さんのそのまんまを見せたらいいんじゃ ないの?」。それで吹っ切れたのです。と語っていました。
 わたしは思うのです。若い頃は、いいことを言いたい。外から尊敬されるような生き様をしたい。そんな思いが あっちの本、こっちの本を読みあさり、人の話を聞き、 それらを参考にして自分の人物像を作り上げようとして きたのではないかと。そうした結果をあたかも自分の 財産のように錯覚してしまうのだが、たとえて言えば、それは銀行から多額の借金をしているようなものだと思うのです。
 年をとったら、そうしたことをかなぐりすて「裸の自分を さらけ出す」度胸を持ち合わせたから、この俳優さんは成功したのだと思うのです。
 写真の世界だって同じ、たくさんの画集を買い込み、多くの知識や知恵を身につけたつもりでも、それは「銀行から多額の借金をしているようなもの」年をとったら格好をつけず、自分の頭で考え、思ったことを写真というメディアに託して表現することを心がけたら いいと思うのだがどうだろう。

by yumehaitatu | 2006-10-07 22:21 | やぶにらみ | Comments(1)

Commented by マッキー at 2006-10-08 17:18 x
昨日はかわってくださってありがとうございました。考えてみれば先生は今グループ展の最中、それに大病をされてたいせつにしなければならない時に無理させてすみませんでした。代わってくださったおとこ気に感謝しています。これからは確認に留意いたします。メルアド知らないのでここに書きました。

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