堀田義夫のやぶにらみ論法91   

やぶにらみ論法 「○○権への疑問」 (91号) 2015/08/04
 近ごろは肖像権やら著作権とか騒がれるので写真が撮りにくい。もう10数年前の話だが、撮影会で新開発された海老名の駅周辺を写そうと訪れた。新装なった商店街でカメラを構えていたら、警備員が飛んできて「撮影はだめだ!」というのである。そんで何でダメなのか聞いたら、店のショーウインドーが写るからだというのである。
 なるほど、ショーウインドーはデザイナーの作品でもあるので、著作権があるのかも知れない。そこで私は、「新しくなった海老名の町を写しにきた。都市の時代と共に移り変わる様子を記録しているのだ。もし写真に写っていけない店があるなら、ブルーシートかシャッターで目隠ししてくれ!」と頼んだ。警備員はすごすごと立ち去った。
 また、観音崎に撮影に行ったときのことである。汀に幼児の履き物が散乱していた。察するに幼稚園の遠足なんだろうと思いながら、その情景を撮影していた。
 そこに先生に引率されて園児たちが帰って来た。先生は園児を並べて記念写真を撮り始めた。その情景にカメラを向けた途端。別の先生が飛んできて、「写してはダメです! 」と黄色い声で叫ばれた。
 理由を聞くと、肖像権が犯されるからだというのである。そこで私は言いました。「我々は脱ぎ捨てられた履き物に興味があって撮影していた。そこにあなた方が帰ってきて、並んで写真を撮り始めたんじゃないか。ここはあなた方が借り切っているプライベートビーチじゃないんだから、そんなところに並んじゃダメと、怒鳴りたいのはこっちなんだ」と。若い女の先生は不満そうな顔付きではあったが黙ってしまった。
 知り合いが、あるコンテストに写真を投稿したら入賞して、新聞に掲載された。本人は喜んでいたのも束の間、数日後にあるところから電話がかかってきて、「俺の店と看板が写っている。挨拶があっていいだろう」と凄まれたというのです。
 きっとコンテストで賞金をたんまりせしめたんだろうから、そのわけ前をよこせという魂胆だったんだろう。
こうなるともう「たかりの権利」を主張されているようなものである。
 写真は特別なものではない、目に見えたものは写るんです。ディスプレーの意匠を盗用する目的で撮影する、あるいは、誘拐目的で幼児を写した、または、その店を陥れるために撮った。ということでなければ、仮に裁判沙汰になっても負けることはありません。堂々と写真を写しましょうよ。
最初に撮った写真
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肖像権を侵したと叫ばれた写真
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by yumehaitatu | 2015-09-05 17:04 | やぶにらみ | Comments(0)

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