写真雑学31「料理と写真」 渡辺澄晴   

写真雑学31  料理と写真                   渡辺澄晴

露出・ピンと・構成
 フイルムカメラの時代ではピント以前に露出という大きな問題がありました。デジタル時代になってから、その露出を「露出?何んだそれは?」と、ピントの意味は分かっていても「露出」という用語を知らない人がいます。写真教室では、「レンズの明るさとシャッタースピード・感度などの要素を組み立てて自然に見える濃度のことで、ハイライト部からシャドー部まで最も調子よく描写され過不足のない光の量のことを適正な露出といい、写真は1に露出2に露出で、露出が写真の命です。」と、このように教えてきました。しかしデジタルカメラのこれからは、1にピント2にピント3が露出で4.5が構図、色などを加味した構成です。
創作意欲
 NHKの料理番組に「キッチンが走る」という番組があります。「作って食べて旅をして」というコンセプトで、俳優の杉浦太陽が司会をしながら毎回先鋭な料理人と共ににキッチンワゴンを走らせて関東甲信越各地の農漁村の住民たちと交流,様々なご当地食材を使って料理人の独創的発想による季節の料理ををつくり上げるというユニークな番組です。生産者と交流する中で得たインスピレーションを元に考案するオリジナル料理は、物を創る者には何かひらめき、創作意欲を湧かす興味津々の面白い料理番組です。ぜひ観てください。
器と構成
 これも料理番組ですが、料理と盛り付けというテレビ番組に、「食器は料理の引き立て役です」。「料理を美味しく見せるには、シンプルな器が基準になります」。「それは料理を引き立てる色であり奇を衒わない形です」。「盛り付けの分量は多すぎないように適当な空間をとり、盛り付けは少なめの方が食欲をそそります」。 このことを写真風に言い換えると、背景は主体の引き立てために単純なこと。色や形も主体の特徴を壊さないようにして適度な空間を取ること。そのほうが観る側に感銘を与えインパクトのある商品になります。
 日本料理では器に盛られた料理を見ると季節感を大切にした繊細な感覚で美しく盛り付けています。盛り付けには3っの数字と形が基本になっているようです。三角形構図・三種三点盛り・三割の余白。これらのことは、絵画も写真も同じです。日本料理だけでなく、どこの国の料理も器と盛り付けには気を配り盛り付けの構成を競っています。食べる前に先ず鑑賞してみましょう。客をもてなす料理人たちの盛り付けの気配りがよく分かり食事が楽しくなります。この器と料理の構成は、われわれの作画創作にも大いに参考になるはずです。

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by yumehaitatu | 2011-08-09 13:54 | 写真雑学 | Comments(0)

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