写真雑学26 付加価値 その2 渡辺澄晴   

今がチャンス
地上アナログ放送が2011年7月24日をもって終了するのに備えて、2008年7月に東京都墨田区押上に世界一高い電波塔「東京スカイツリー」が着工されました。
そのスカイツリーが今年の3月12日、333mの東京タワーを抜きました。そのことがテレビや新聞で報じられると、ひと目建設中の姿を見ようと多くの人たちが詰めかけ、早くも東京の新観光スポットとして注目の的になりました。「完成した姿ならいつでも見られる。建築中のスカイツリーが見られるのは今だけ」と、観光会社も煽り立て撮影会も企画されました。
50年前に東京へ通勤していた頃、東京のシンボル・観光名所になった高さ333mの日本一の電波塔、東京タワーが着工されました。浜松町から見える建築中の東京タワーを完成まで、日々伸びていくタワーの鉄骨を朝夕電車の車窓から漠然と見ていました。あまり高層ビルがなかった当時は、浜松町と新橋の間の広い範囲で見えていました。「なんでそれを撮らなかったのか!」と、今に思えば完成前の東京タワーを一枚でも写しておけば・・と後悔しています。
付加価値を呼ぶ定点写真
スカイツリーの竣工予定は2011年12月。完成すれば634mですが、東京タワーを超した今ではかなり遠くからでも見られます。絶好の撮影ポイントは隅田川を挟んだ周辺です。見かけたらぜひ写しておきましょう。後日完成したスカイツリーを同じ場所から写せば、定点写真として貴重な記録写真になります。
 建設中の過程写真は子供が成長していく姿を撮るようなものです。二度と戻って撮ることはできません。
この写真はスカイツリーの工事が始まって間も無く、東武伊勢崎線、業平駅のホ-ムからその基礎工事を写した写真です。そして半年後、同じ場所に立って見ると模様は一変。目の前に迫ってくる太い鉄骨に威圧感を覚えました。見物に電車を降りてくる人たちも異口同音に驚きの歓声を上げていました。
「もうこの写真のような状態には戻れない」と、改めてこの場を写しておいて良かったと思いました。完成したスカイツリーと東京タワーを抜いた工事中の姿、そしてこの基礎工事の写真は、スカイツリーを語るための大きな付加価値となります。9月11日現在の東京スカイツリー高さは461m。来春は桜を交えたコラボレーションが楽しみです。
スカイツリー
(東武伊勢崎線・業平駅ホームより)
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by yumehaitatu | 2010-10-03 12:00 | 写真雑学 | Comments(0)

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