渡辺澄晴 写真雑学13   

データを考える 
 最近、写真展を見に行って先ず気になるのが「これデジタルかな?フイルムかな?」です。気になるというより、このことで興味津々、以前より写真展を見るのが楽しくなりました。写真展とともにカメラ雑誌などの掲載写真も、クイズを解くように見るのも勉強になります。
 古い話ですがカメラに露出計が内蔵されていない時代、フイルムを買うとその箱の中に露出の表が入っていて、そこには晴天の時は、絞り8でシャッタ-1/250秒。明るい曇り日の時は絞り5.6でシャッタ-1/125秒。雨の日は、絞り4で1/60秒。明るい室内は・・などイラストを交え書いてありました。写真の第一の難関は露出でしたから、この表はとても参考になりました。
 のちにこれをカメラにプログラミングしたのが露出モードのP(プログラム)です。つまり、被写体の明るさによる一般的な絞り値とシャッタースピードが自動的に決まるシステムです。シャッターチャンスを逃がしたくないスナップ写真などの撮影には、この露出モ-ドを私もよく使っています。
絞り優先
 しかし、被写界深度を重んじる風景写真や花のクローズアップなどは、絞り優先のモードを使います。例えば足元から遠くの山までキリキリとしたピントを求めるとき、逆に背景をぼかし被写界深度を浅くするような場合は、天気に関係なく絞りを優先します。前にもお話ししましたが、レンズが作り出す映像は合わせた距離だけでなく、その前後にもピントが合ったように見えます。
 このことを被写界深度と呼んでいます。この被写界深度は遠くなるほど深く、近くなるほど浅くなります。そしてレンズを絞るほど被写界深度は増大する特徴があります。
 作例写真のような奥行きのある風景写真は、この絞り優先による撮影方法が必要になります。主体は斜めに駐車している数台の車ですが、その車の前にある船と遠方の防波堤や岬なども大事な脇役です。そこで、全域にシャープなピントを見せるパンフォーカスにするために、合わせるピントの位置は、迷わず前方の船に合わせました。
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 この時の撮影データは、18mm~200mmズーム 絞り11 シャッターオート ISO400。しかし、このデータでは撮影時のレンズの焦点距離が分かりません。写真の間口奥行きから想定すれば28mm~35mm付近と思います。天候は曇りですがISO感度400なので、1/125秒~1/250秒あたりでしょう。この場合のシャッタースピ-ドは無段階ですから、1/183秒ということもあり得ます。このようにオートカメラでは、撮影者でも正確な説明ができなくなりました。

by yumehaitatu | 2009-04-05 16:30 | 写真雑学 | Comments(0)

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